最近、目が疲れる、目の奥が痛い感じがする、頭痛が続く、首や肩がこるなどの不調を感じていませんか?パソコン使用の長時間化、携帯電話の普及などによりVDT症候群が増えています。VDTとはビジュアルディスプレイターミナルのことで、VDT症候群とはコンピューターやテレビ画面、携帯電話の液晶画面などのディスプレイを集中して長時間見続けることで発症する、疲れ目や身体の不調のことをいいます。近年、このVDT症候群をはじめ、目の不調を感じる人が増えています。VDT症候群は、かすみ目や目の疲れなどの目の症状だけでなく、頭痛、肩こり、倦怠感、めまい、吐き気などの全身症状がともなう場合があり、これらの症状を放置しておくと労働意欲の低下など精神面にまで影響を及ぼしてしまいます。 VDT症候群の要因は様々であり、いくつかの要因が複合的に絡み合って発症します。その要因をいくつかあげてみましょう。 疲れ目の要因として意外に多いのはドライアイです。長時間集中してPCモニターを見続けると、まばたきの回数が減り、目が乾燥することによって、非常に疲れやすくなります。PCモニターからは常に光が出ていて、画面が上下に動くため、書籍や書類などの印刷物に比べて目に大きな負担がかかります。 またPCモニターの設置位置もとても重要です。視線の高さと涙液の蒸発率との関係性は高く、目と同じ高さと下を見ているときとを比較すると、目と同じ高さを見ている時の方が、20−30%も目が乾燥しやすくなります。つまり、下向きの視線の方が目が乾きにくく、目への負担は小さくなります。
視力の矯正は、年齢や仕事の内容に応じて適切な度数をアドバイスされることが大切です。眼鏡店では特に、遠くがよく見えるような矯正を受けがちですが、30代後半からはピントを合わせる力(調節力)は衰えはじめます。そのため、遠くの見え方を優先して作成したメガネでは、デスクワーク時には目の筋肉を使ってたくさん調節しなければならなくなり、目に負担がかかり、目が疲れやすくなります。 メガネやコンタクトレンズを使っている方は、生活環境や年齢に応じた適度な視力矯正を専門医に相談してみてください。デスクワーク中心の方が、矯正を手元距離に合わせただけで、目の負担が大幅に下がったという事も多いのです。 目が疲れる、目がかすむ、見えにくいなど、目に関して多少の自覚症状があっても軽く考えがちです。不調を感じた時はそのままにせず、一度専門医に相談することが目の病気を防ぐことにつながります。