道玄坂 加藤眼科 緑内障外来  
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Q&A
 
よくある質問

Q. 人間ドックで視神経乳頭陥凹といわれましたがどうしたら良いでしょう?
Q. 正常眼圧緑内障と診断されましたが、それでも点眼で眼圧を下げる必要がありますか?
Q. 高眼圧症といわれましたが?
Q. 緑内障は治りますか?
Q. 緑内障は遺伝しますか?
Q. どれぐらいの頻度で通院が必要ですか?
Q. コンタクトレンズの上から目薬をさせますか?
Q. 効果のある飲み薬はありますか?
Q. たばこは吸っても良いですか?
Q. 手術すれば緑内障はよくなりますか?
Q. 自覚症状がないのですが本当に緑内障ですか?
Q. どういう人が正常眼圧緑内障になりやすいですか?
Q. 点眼の注意点は?
Q. なぜ眼圧が上昇するのでしょうか?

回答
Q. 人間ドックで視神経乳頭陥凹といわれましたがどうしたら良いでしょう?
A. 視神経乳頭陥凹とは眼底の視神経の部分のへこみが大きいという所見です。この所見は緑内障の疑いがあるため、緑内障の有無について眼科で検査する必要があります。
Q. 正常眼圧緑内障と診断されましたが、それでも点眼で眼圧を下げる必要がありますか?
A. 正常眼圧緑内障であっても、緑内障の進行を抑えるためにはできるだけ眼圧を下げておく必要があります。たとえ治療前の眼圧が正常範囲内であっても、眼圧をさらに低くすることが有効であることが証明されています。正常眼圧緑内障はさまざまな要因が関与している可能性はありますが、視神経が弱く通常は正常とされる眼圧の範囲でも、視神経がダメージを受けるために発症すると考えられています。このために、さらに眼圧を下降させることが有効になるわけです。
Q. 高眼圧症といわれましたが?
A. 一般的には眼圧が22mmHg以上で、緑内障性の視野欠損や視神経乳頭所見の異常を認めないものを高眼圧症といいます。放置すると緑内障に進行する可能性があるため、定期的な検査が必要です。ただし、高眼圧症と診断された人の中には、角膜の厚みが厚いために、眼圧の測定値が高くでてしまうケースがあります。高眼圧症といわれたら、角膜の厚みを測定し、真の高眼圧症か測定上の高眼圧症かを鑑別する必要があります。
Q. 緑内障は治りますか?
A. 緑内障の変化は不可逆的なものであり、一度進行してしまった緑内障をもとに戻すことはできません。しっかり治療することによって、現状から少しでも悪化しないようにすることが重要です。このことからも早期発見、早期治療が必要になります。
Q. 緑内障は遺伝しますか?
A. 一部の緑内障では遺伝子変異と緑内障の発症との関連が確認されていますが、これらはどちらかと言うと稀なケースです。しかし、御家族に緑内障の患者さんがいらっしゃる場合は、緑内障発症の確率は高くなるので、念のため定期的に眼科で検査を受けると良いでしょう。
Q. どれぐらいの頻度で通院が必要ですか?
A. 定期検査の目安は眼圧や病気の重症度によって異なりますが、一般には月1回程度の眼圧検査と4ヶ月に1回程度の視野検査が必要です。過去の報告では年1回視野検査を施行したグループと年3回の視野検査のグループでは年1回のほうが緑内障の進行の判定が1年程度遅れたという結果が出ており、年3回程度施行したほうが、病気の進行をより早期に判定できることが明らかにされています。
Q. コンタクトレンズの上から目薬をさせますか?
A. 緑内障の点眼薬のなかには黒目の表面の細胞を弱らせたり、細胞分裂を低下させる成分を含むものがあり、また防腐剤が含まれておりこれらはコンタクトレンズに吸着して悪さをする可能性があります。従って、原則として緑内障の点眼薬はコンタクトレンズをはずしてから使用しなければなりません
Q. 効果のある飲み薬はありますか?
A. 点眼薬に比較すると著効をしめす内服薬はありません。カルシウム拮抗薬は視神経乳頭の血流改善が報告され、この目的で使用される場合があります。また、ビタミンB12は視神経の神経線維の再生を促すことが知られています。ビタミンB12も著しい効果を示すわけではありませんが、副作用もほとんどないため使用されることがあります。 また、炭酸脱水素酵素阻害剤は眼圧下降作用がありますが、全身的な副作用もあり長期間にわたって投与することは困難です 。
Q. たばこは吸っても良いですか?
A. 喫煙は血液循環を悪化させます。局所での血液循環の悪化によって、緑内障が進行しやすくなる可能性があるので、できるだけ控えたほうが賢明です。
Q. 手術すれば緑内障はよくなりますか?
A. 緑内障では眼圧を下げることが治療の目的となりますが、点眼のみで充分な効果が出ない場合は手術の適応になります。しかし、前にも述べましたが、緑内障の変化は不可逆的なものであり、一度進行してしまった緑内障をもとに戻すことはできません。手術の目的もあくまで、眼圧を下降させて緑内障の進行を防ぐことであって、手術によって視野や視力が改善するわけではありません。
Q. 自覚症状がないのですが本当に緑内障ですか?
A. 緑内障の症状として視野欠損がありますが、視野中央部が欠けないかぎり通常は視野欠損というものはなかなか自覚できません。開放隅角緑内障の場合、痛みもなく何年もかけてゆっくりと視野欠損が進行するので、気付いたときには既に視野のかなりの部分が欠けていたというケースもたくさん認めます。日本では緑内障の人は400万人いると推測されていますが、実際に緑内障と診断されて治療を受けているのはそのごく一部で、緑内障患者さんの8割は自分が緑内障と気付かずに生活していると推定されています。
Q. どういう人が正常眼圧緑内障になりやすいですか?
A. 一般的な傾向として次のような方は正常眼圧緑内障になりやすいことがわかっています。(1)高齢者 (2)近視の強い人(3)家族、親戚に緑内障の方がいる人(4)低血圧の人、これらに該当する方が必ず正常眼圧緑内障を発症するわけではありませんが、該当する方はそうでない方よりも発症率が高いので注意が必要です。
Q. 点眼の注意点は?
A. 緑内障の点眼に際しては、点眼回数、用量を指示通り守りましょう。1回の点眼量は1滴で充分効果のでるように点眼瓶は設計されています。指示された用量や回数以上にたくさん点眼すると副作用を発現する可能性があり注意が必要です。また、2種類以上の点眼を併用する場合は5分程度間隔をあけるようにしましょう。新しい点眼をはじめた直後にあきらかに目の充血がひどくなるようなことがあればすぐに医師に相談しましょう。喘息、心不全、不整脈などの持病のある方は必ず医師に知らせる必要があります。
Q. なぜ眼圧が上昇するのでしょうか?
A. 目の中では、房水(ぼうすい)と呼ばれる水が産生され、これが循環して排泄されることによって一定の圧が保たれています。房水は左図に示したように、毛様体というところで作られ、瞳孔を通って隅角から排泄されます。このバランスが崩れることによって眼圧が上昇します。逆に眼圧を下げる点眼薬は毛様体での房水産生を抑制する作用のものと、隅角からの房水排泄を促進させるものがあり、おおまかに作用のメカニズムから2つに分けることができます。

薬剤作用のメカニズム

【産生抑制】
ベータブロッカー(チモプトール®、ミケラン®)
炭酸脱水酵素阻害剤(トルソプト®、エイゾプト®)

【房水排泄促進】
プロスタグランジン関連薬(キサラタン®、トラバタンズ®タプロス®、ルミガン®)
ROCK阻害薬(グラナテック®)

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